
7月29日、建設資材大手CRHは、北米におけるセメント代替素材(SCMs)の主要サプライヤーであるEco Material Technologiesを21億ドル(約3,100億円)で買収すると発表した。買収後も同社は「Eco Material Technologies, a CRH Company」として事業を継続する。CRHは今回の買収により、北米におけるセメント・SCM両分野での市場支配力を一層高める構えだ。
Eco Materialはユタ州に本社を置き、全米125以上の発電所・加工施設・輸送拠点を通じてフライアッシュ、天然・合成ポゾラン、グリーンセメントなどを供給してきた。同社は年間約700万トンのフライアッシュと300万トンの合成石膏を再資源化し、電力会社と緊密に連携してサステナブル建材の循環利用を推進している。
CRHのジム・ミンターンCEOは「本買収は、北米のインフラ近代化に必要な重要資材の長期供給を確保するものであり、次世代セメント・コンクリートへの移行を牽引する立場を確立する」と述べた。今後、Eco Materialの1,100名超の従業員がCRHグループに加わる予定だ。
本取引は規制当局の承認などを経て、2025年内に完了する見込みである。またCRHは手元資金で本件を賄う計画で、信用格付けへの影響は見込まれていない。持続可能な建設需要の高まりを背景に、同社は今後も高成長分野への投資を強化していく方針だ。
(原文)CRH to acquire Eco Material Technologies for $2.1B
(日本語参考訳)CRH、エコ・マテリアル・テクノロジーズを21億ドルで買収へ