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オーストラリア、サステナブル・ファイナンスの分類法とESG投資商品のラベルを開発へ - ESG Journal

オーストラリア、サステナブル・ファイナンスの分類法とESG投資商品のラベルを開発へ

オーストラリア、サステナブル・ファイナンスの分類法とESG投資商品のラベルを開発へ

11月2日オーストラリア政府財務省は、ネット・ゼロ経済への移行に必要な民間資本の動員を支援し、企業が移行資金を調達できるよう支援し、気候変動やその他のサステナビリティ問題がもたらすリスクと機会の管理を確実にすることを目的とした、持続可能な金融戦略案を発表した。

新戦略の主な提案には、サステナビリティに関連する金融情報開示とネット・ゼロ移行計画の枠組みの確立、持続可能な金融分類法の開発、持続可能な投資商品のラベリング制度の導入などが含まれる。

財務省が発表したコンサルテーション・ペーパーで概説された新戦略は、2022年12月に政府が発表した「協調的かつ野心的な持続可能な金融アジェンダを追求する」に続くもので、ペーパーでは、持続可能な金融をサポートするために必要な当面の投資と改革について概説し、改革案と優先事項についてのフィードバックを求めている。

同ペーパーでは、気候変動に関連する機会やリスクはシステミックな性質を持っているため、まず気候変動に関連する問題に焦点を当て、その後、時間をかけて他のサステナビリティに関連する問題や枠組みに拡大していくとしている。

コンサルテーション・ペーパーは、気候変動とサステナビリティに関する透明性の向上を、新たなサステナブル・ファイナンス戦略の「基盤」と位置づけ、「市場が、気候変動やその他の持続可能性問題が企業にもたらす財務リスクと、企業が気候や環境に与える影響の両方を評価できるような、高品質で信頼でき、比較可能な情報にアクセスできるようにする」としている。

透明性を向上させるために示された重要な優先事項の一つは、サステナビリティに関連する財務情報開示の枠組みの導入である。政府は今年初め、企業や金融機関に対し て、気候変動に関連する財務情報開示の義務化を実施する計画を発表し、大企業については早ければ2024年に報告義務が適用され、中小企業はその後3年間で段階的に適用される。

本ペーパーには、サステナブル・ファイナンス分類法(持続可能な金融分類法)、すなわち気候変動やその他の持続可能性の目標に対する経済活動の整合性や貢献度を評価するために使用できる一連の基準の開発計画が含まれている。本イニシアティブは、EUや英国を含む管轄区域における同様の分類法の確立と継続的な開発に続くものである。オーストラリアは、国際的な整合性と他の分類法との相互運用性をサポートする分類法を、当初は業界団体であるオーストラリア持続可能金融研究所(ASFI)が開発し、金融規制当局評議会の気候ワーキンググループが監督するとしている。

持続可能な投資商品の市場が拡大している中、投資家はこれらの商品がどのように運用されているかを理解することや、サステナビリティの特徴を特定することに課題を抱えている。政府は、「サステナブル」またはそれに類するものとして販売される投資商品に対するラベリング制度の創設を法制化し、財務省は2024年にこの取り組みに着手するとしている。このラベリング制度は、主に個人投資家を対象とし、投資商品の発行者に対して、持続可能性が投資プロセスにどのように組み込まれているかの説明を含む、商品に関する追加情報を提供するよう求めることも含まれる。

この戦略には、大企業や金融機関を対象とした企業移行計画の開示要件の策定も含まれている。

政府の持続可能な金融戦略のその他の「柱」には、気候変動が企業や金融システムに与える影響に対処するための規制当局の取り組みを支援することが含まれ、優先事項として、市場監督と執行の強化、潜在的なシステミック金融リスクの特定と対応、データと分析上の課題への対処、目的に合った規制枠組みの確保などが挙げられている。

【参照ページ】
(原文)Sustainable Finance Strategy
(日本語参考訳)持続可能な金融戦略

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