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ICVCM、カーボンクレジットのCCP運用ルールを発表 - ESG Journal

ICVCM、カーボンクレジットのCCP運用ルールを発表

7月27日、ボランタリーカーボンマーケット・インテグリティ協議会(Integrity Council for the Voluntary Carbon Market)は、ボランタリーカーボンマーケットが世界的な気候変動目標の達成を支援する能力を最大化することを目的に、カーボンクレジットに関するグローバルベンチマークを発表した。

ICVCMは今回、炭素市場全体の数百の組織と協議し、カーボンクレジットがインテグリティの高いコア・カーボン原則(CCP)を満たしているかどうかを評価するためのフレームワークを発表した。炭素クレジット・プログラムは、申請ポータルを通じて、CCPを満たしている証拠を提出し、審査を申請できるようになった。CCP適格プログラムとして承認されると、プログラムはCCPを満たしていると承認された特定のカテゴリーのクレジットにCCPラベルを使用できるようになる。

また同機関は、専門家によるマルチステークホルダー・ワーキンググループを設置した。CCP基準に照らして様々なカテゴリーのカーボンクレジットと関連するクレジット手法を評価し、閾値を満たすものを推奨する。

ICVCMは、CCP評価フレームワークのバージョンを重ねるごとに、プロジェクトの衛星モニタリングや価格の透明性など、一連の継続的改善作業プログラムを発表する。これらは2023年後半に開始され、2026年に実施予定の次期バージョンに反映される。

2023年3月、同機関は、CCP、アセスメント手順、およびプログラムがCCP適格であるかどうかを評価するための基準を公表した。今回公表された文書は、以前の文書を統合及び置き換えたものであり、CCP適格プログラムによって発行されたクレジットのうち、どのカテゴリーをCCPラベルの使用を承認すべきかを評価する基準も追加されている。

CCPは、質の高いカーボンクレジットのための10の基本原則を定めたもの。カーボンクレジットは、排出量の検証可能性を高め、持続可能な開発にもプラスの影響を与えるものでなければならず、強固なガバナンスを持つプログラムによって発行されなければならない。

今回発表されたクレジット・カテゴリーの評価基準は、排出量への影響を重視し、一貫性のある同等の品質レベルまで基準を引き上げる達成可能な基準値を設定している。CCPラベルを取得するためには、カーボン・クレジットは、以下のような排出削減・除去活動に資金を提供する必要がある。

  • 炭素回収・貯留を利用した石油増進回収法や、化石燃料のみを動力源とする道路輸送、国の低炭素化移行計画を支えるゼロ・エミッション発電の一環としての新規ガス発電を除く、石炭やその他の化石燃料によるすべての発電を除外するもの
  • 少なくとも40年間は排出削減と排出除去を監視し、報告する義務のあるプロジェクト。また、森林、湿地帯、海洋生態系を保護・回復し、農地の土壌に炭素を貯蔵するプロジェクト
  • 排出削減・除去がが法律によって強制されたものではないことを保証するもの。また、クレジットがプロジェクト開発における考慮事項であり、クレジットがなければ実行不可能であったことを示す必要のあるもの。
  • 過大評価のリスクを最小化するために、排出への影響を保守的に測定することを保証するもの。

【参照ページ】
(原文)Global benchmark for high-integrity carbon credits aims to mobilize climate finance at speed and scale
(日本語訳)ICVCM、カーボンクレジットのCCP運用ルールを発表

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