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Citi、2022年に12兆円以上のサステナブル・ファイナンスをファシリテート - ESG Journal

Citi、2022年に12兆円以上のサステナブル・ファイナンスをファシリテート

4月24日、Citiが新たに発表した「ESGレポート」によると、2022年にサステナブル・ファイナンスを1,235億ドル(約17兆円)で促進し、マクロ経済的・地政学的に大きな逆風が吹く中、前年比で約24%減少したものの、2020年の活動レベルのほぼ2倍となることを示した。

2021年からの減少にもかかわらず、Citiは、2020年から2022年の間に3,485億ドル(約47兆円)の資金調達とファシリテートを行い、10年間の1兆ドル(約134兆円)のサステナブル・ファイナンスの目標達成に向けて順調に進んでいると指摘した。Citiは2021年に1兆ドル(約134兆円)のコミットメントを発表し、2030年までに環境金融に5,000億ドル(約67兆円)を投入する目標や、教育、手頃な住宅、医療、経済的包摂、コミュニティ金融、国際開発金融、人種・民族の多様性、男女平等など他の持続可能な開発目標(SDGs)分野への5,000億ドル(約67兆円)投入などの目標を示した。

本報告は、2023年4月初めにJPモルガンが発表した同様の発表に続くもので、2022年のサステナブル・ファイナンス活動において30%の減少が指摘されていた。

カテゴリー別では、環境関連ファイナンスが2022年の減少のほぼすべてを占め、活動額は前年から約370億ドル(約5兆円)(30%)減少して867億ドル(約12兆円)になった。環境関連カテゴリーでは、持続可能な輸送が減少のほぼ半分を占め、2020年の40億ドル(約5,400億円)未満から急増した後、2021年の470億ドル(約6兆円)から290億ドル(約4兆円)程度に減少した。再生可能エネルギーは、昨年の196億ドル(約3兆円)から173億ドル(約2兆円)に微減(2020年は70億ドル(約9,000億円))、クリーンテクノロジーは、2020年と2021年を合わせて6億ドル(約800億円)から25億ドル(約3,000億円)に上昇した。

事業部門別では、インベストメント・バンキングのサステナブル・ファイナンスの活動が430億ドル(約6兆円)減少し、シティの活動全体の減少を上回った。これは、M&Aが225億ドル(約3兆円)減少して349億ドル(約5兆円)となり、債券資本市場が203億ドル(約3兆円)減少したことに起因する。グリーン、ソーシャル、サステナビリティ債券が170億ドル(約2兆円)以上減少し、サステナビリティ関連の債券及びローンが40億ドル(約5,000億円)以上減少したためである。投資銀行業務の減少を一部相殺したのは、法人向け融資の増加で、年間39%増の142億ドル(約2兆円)となった。

地域別では、Citiのサステナブル・ファイナンスの活動は北米で大幅に減少し、前年の953億ドル(約13兆円)から半分以上の456億ドル(約7兆円)に減少した。一方、欧州、中東、アフリカ地域では活動が大幅に回復し、年間で30%以上成長して580億ドル(約8兆円)超になった。

CitiはESGレポートの中で、2022年の債券市場は金利上昇や経済の不透明感から厳しい年となり、サステナブル債の発行は減少した一方、「非ESG債の発行と比較して回復力を保っている 」と指摘した。Citiは、「複数のサステナビリティ基準を満たす一貫したサステナブル・ファイナンスの活動が見られる」とし、ソーシャル・ファイナンスの一貫したボリューム、ブレンド・ファイナンス手法の需要増、エネルギー転換への注目度の高まりなどを指摘した。

【参照ページ】
(原文)Citi Releases Annual Environmental, Social and Governance (ESG) Report for 2022
(日本語訳)シティ、2022年に1,200億ドル以上のサステナブル・ファイナンスをファシリテート

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