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日本郵船、世界初のアンモニア燃料船の建造へ - ESG Journal

日本郵船、世界初のアンモニア燃料船の建造へ

1月25日、日本郵船は、ジャパンエンジンコーポレーション、IHI原動機、日本シップヤードの3社と、2023年12月に世界初となる国産エンジンを搭載したアンモニア燃料アンモニア輸送船(AFMGC)の建造に関わる一連の契約を締結した。本プロジェクトは、 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によるグリーンイノベーション基金事業に採択されている。

建造するのは、40000m3型アンモニア燃料アンモニア輸送船。引渡時期は2026年11月を予定している。造船所はジャパンマリンユナイテッド有明事業所で、搭載エンジンは、主機がジャパンエンジンコーポレーション製のアンモニア燃料Dual Fuel(DF)2ストロークエンジン、補機が、IHI原動機製のアンモニア燃料Dual Fuel(DF)4ストロークエンジン。

アンモニア燃料DFエンジンは、パイロット燃料としての重油とアンモニアを混焼する。高いGHG削減率達成のためには高いアンモニア混焼率が必要となり、4社が参画しているコンソーシアムでは、主機で混焼率最大95%以上、補機で混焼率80%以上を目指してきた。さらに、アンモニアの燃焼時に発生する一酸化二窒素や有害化学物質の排出を抑制する船体設計も模索してきた。

同コンソーシアムは、舶用燃料利用の最大の課題である毒性の克服に際し、日本海事協会によるリスク評価、日本郵船の機関長・機関士を中心とするユーザー目線からのリスク評価・安全対策提言などを実施した。これらリスク評価を踏まえた安全対策を本船仕様に反映した。同知見は、日本海事協会がアンモニア燃料船の安全要件(ガイドライン)を公表し、さらに、国土交通省を通じて国際海事機関(IMO)へ提案している。

2023年5月には、IHI原動機が、AFMGCの補機として使用予定の4ストロークエンジン実機で、世界で初めて重油との混焼率80%での燃料アンモニアの安定燃焼に成功し、亜酸化窒素(N2O)や未燃アンモニアの排出がほぼゼロとなること、運転中と停止後に実機からのアンモニア漏洩がないことを確認した。同月にジャパンエンジンコーポレーションが大型低速2ストロークエンジンでの混焼運転を開始し、エンジン性能の最適化、安全性の検証を実施している。

同社は、2026年11月竣工に向けて主機・補機の製造、本船建造に向けた詳細検討の着手、また実運航に向けた運航マニュアルの整備などを進める。

【参照ページ】
アンモニア燃料アンモニア輸送船の建造決定

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